あるうつ病患者の日記

今何時だろう。実はそれはどうでも良い。

起きてもやりたい事なんか無いから。

起きたまま布団に横になってむなしく天井を見た。

血が回らない気がしてきたら、

横向きになって壁を見た。

それも飽きてきたら反対側を向けて

窓の外、洗濯物が風に振られる事を見た。

いいなあ、元気だな。あいつらは。

そういえば台風とか来てたっけ。

世の中の全てがどうでも良くなった。

俺はうつ病だ。多分。

うつ病の怖い所は治す気がしないという点。

食欲、睡眠欲を含め、全ての欲求っていうのがなくなった。

だから、風邪なら病院に行くとか何かをするけど

その「病院に行かなきゃ」という気持ちすらしない。

おそらく妻がいなかったら、俺一日中このままだったんだろう。

妻の助けで何とか体を起こして何とかソファに座った。

食欲は全然なかったのでとりあえず何も食べずに

床を見ることにした。気が済むまで。

いつになるかわからないけど。

俺は6月中旬に現場で重量物持ち上げの際、腰を痛めてしまった。

ぎっくり腰に症状が似ていたので、それだと思った。

だから治療期間は一週間から長くて2週間かな。

でも全然だめだった。

最初は横になったまま、あしを少し動かすことも出来なかった。

なので、一番困ったのはトイレに行くとか食事をするとかという

基本的な動作だった。

シャワーは妻に洗ってもらった。俺は立ち上がって、浴室の取手を

握っているだけだった。誰かに助けてもらわないと何もできなかった。

腰を痛めて約1週間にかけて徐々に歩けるようになった。

希望を持った。会社にはごめんなさい。もう一週間だけ休みます。

連絡をした。毎日腰の状況を報告した。

なるべく資料などを作って一緒に送った。

2週間が経ってもまだ痛みがだいぶ残っていたので、

整形外科に行った。MRI撮影結果、ヘルニアを診断された。

それも2ヶ所。

炎症を落とす薬と痛み止めをもらってきた。

長くなりそうだったからとりあえずボクシングジムに

電話をして「ヘルニアを診断されて治ったらまた行きます。

なので、一応退会でお願いします。」と言った。

「ボクシングが原因でヘルニアになったの」

と心配されたので、そんなことないと答えた。

それでまた一週間が経った。

調べたところヘルニアは痛みがなくなるまで

安静しながら3～6か月、痛みがなくなっても

決して治ったわけではないので、元に戻るまで

1年半から2年を見る医者さんもいた。

日本語、韓国語どっちも調べましたが、

何故か日本のほうが治療期間を短くしていた。

でもこれは全部病院の宣伝みたいな説明であって

実際経験者の話を聞くと、3か月が基本スタートで、

人によって半年とか年単位で見る人も多かった。

ある韓国の有名な歌手は腰のヘルニアで4年間

リハビリをしたらしい。

俺はこの戦いが長くなると実感して、会社に

「無給でもいいので治るまで長く休みます」と言った。

俺は今年入ったばかりで、先輩達にも申し訳なかったのでそう言った。

俺はどれだけ皆が苦労して給料をもらっているかをしている。

だから家で横になってゆっくりしながら給料をもらいたくなかった。

その気持ちをメールで伝えたら会社から。。。

あ、疲れたので今日はここまでにしよう。

また俺のうつ病が字を書けるぐらいよくなったら。。。